高校入学と同時に単身で渡米し、PwCニューヨークオフィス、アクセンチュア戦略部門でキャリアを重ねてきた伊藤 渚。2025年にストランドパートナーズへ参画し、現在はコンサルティング業界を目指す方のキャリア支援に取り組んでいます。なぜコンサルタントから転職エージェントへ転身したのか。支援で大切にしていること、そして出産・子育てを経た今の思いを聞きました。
ストランドパートナーズ(コンサルティング業界特化の転職エージェント)キャリアアドバイザー。東京生まれ。高校入学と同時に単身渡米し、アメリカの大学・大学院を経て、2017年にPwCニューヨークオフィスの監査部門へ。帰国後はPwC東京オフィスで監査・アドバイザリー業務に従事。その後アクセンチュア戦略部門で、金融・通信業界を中心に組織改革や海外AIベンダーとの提携、新規事業立案などを手がける。2025年より現職。プロフィール詳細
ニューヨークで学んだ、自分らしい人生の歩み方
──まずは、これまでのご経歴を教えてください。
高校入学と同時に単身渡米し、アメリカの大学・大学院を経て、2017年にPwCニューヨークオフィスの監査部門でキャリアをスタートしました。帰国後は東京オフィスにて、監査に加えてアドバイザリー業務にも携わり、クライアントの経営層と直接対話しながら、企業が抱える課題に向き合うことの面白さを実感しました。
その経験から、せっかくなら若いうちから経営により近い立場で、企業の意思決定や変革に関わる仕事に挑戦したいと考え、アクセンチュアの戦略部門へ転職しました。
アクセンチュアでは、さまざまな業界・テーマのプロジェクトに携わり、コンサルティングを通じて得られる経験やスキルが、自身の成長だけでなく、その後のキャリアの選択肢を大きく広げてくれることを実感しました。
こうした経験から、コンサルティングという仕事の魅力やキャリアの可能性をより多くの方に伝え、一人ひとりが納得感を持ってキャリアを選択できるよう支援したいと考え、転職エージェントへ転身しました。
──ニューヨークのPwCで働かれた経験はユニークですよね。当時、特に記憶に残っていることはありますか。
ニューヨークで働いていて特に印象的だったのは、自分自身の選択に自信と納得感を持っている方が非常に多かったことです。
仕事に対しても、周囲の期待や一般的な価値観に流されるのではなく、自分が何をしたいのか、どんなキャリアを歩みたいのかを考え、自らの意思で今の場所を選んでいる方々に囲まれていたことが、とても刺激的でした。

また、仕事だけでなく、プライベートも全力で楽しんでいる方が多かったことも印象に残っています。忙しい中でも趣味の時間を大切にしたり、さまざまなコミュニティやイベントに積極的に参加したりと、仕事一辺倒にならず、自分の人生を豊かにすることにも貪欲な方が多かったように思います。
そうした環境に身を置いたことで、キャリアもプライベートも、誰かが決めた正解に合わせるのではなく、自分自身が納得できる選択を重ねていくことが大切なのだと感じました。この考え方は、今の私の人生観を形づくる、大切な要素になっています。
アクセンチュア戦略部門での経験と、キャリア支援を仕事に選んだ理由
──コンサルティングファーム時代のプロジェクトで、印象に残っているものを教えてください。
特に印象に残っているのは、国内大手金融機関における全社的な人事制度改革プロジェクトです。従来の年功序列や会社主導の人事制度から、社員一人ひとりのスキルや専門性を重視し、自律的なキャリア形成を促す仕組みへと転換する、大規模な変革でした。
私は初期段階から全体構想の策定に携わり、途中からは海外の先端AI技術を活用した改革推進を担いました。具体的には、社員のスキルの可視化や最適な人材配置、キャリア提案などをAIで実現するため、海外ベンダーの選定から技術・機能面の検討、折衝まで幅広く担当しました。
特に難しかったのは、金融機関ならではの厳格なセキュリティ要件や、日本と海外で異なる人事制度・人材マネジメントに対する考え方のすり合わせです。実際に米国本社へ足を運び、先方の経営陣と直接、取引条件や将来的な提携の可能性について交渉する機会もありました。
経営・組織改革の構想策定から先端AI技術の活用、海外企業との交渉まで一貫して携われたことで、戦略を描くだけでなく、その実現に向けて多様な関係者を巻き込みながら変革を推進する、コンサルティングの醍醐味を実感したプロジェクトでした。
──ストランドパートナーズでキャリア支援を仕事にしようと思ったきっかけを教えてください。
一番のきっかけは、自分自身がコンサルティング業界に飛び込んだことで、想像以上に多くの学びや成長の機会に恵まれ、視野やキャリアの選択肢が大きく広がったと実感したことです。多様なバックグラウンドや専門性を持つ方々との出会い、クライアントの経営層との対話を通じた視座の向上、物事を構造的に捉えて考える力など、仕事の枠を超えて財産になる経験を数多く得ることができました。
私にとって、コンサルティング業界への挑戦は、これまでのキャリアの中でも本当に良い選択だったと思っています。だからこそ、こうした仕事の魅力をもっと多くの方に知っていただきたい、今度は自分が新たな挑戦を後押しする側に回りたいという思いから、転職エージェントへの転身を決意しました。

──ご自身が進路や転職で迷った経験は、支援に影響していますか。
はい、影響していると感じます。私自身、これまでの進路やキャリアの選択で迷った経験は数えきれないほどあります。
これまで人生の大きな決断をするときには、いつも背中を押してくれる人が周りにいました。さまざまな経験を積んできた魅力的な方々からかけてもらった言葉がきっかけで、当時の自分にとっては勇気のいる決断にも思い切って挑戦することができました。
そして、そうした挑戦を重ねてきたからこそ、新しい価値観や人との出会いに恵まれ、自分らしい豊かな人生につながっていると実感しています。
だからこそ、ご相談いただく方にも最初から自分の可能性を狭めたり、挑戦を怖がったりしてほしくないと思っています。もちろん無理に転職を勧めたいわけではありませんが、私自身がこれまで多くの方に背中を押していただいたように、今度は自分が誰かの新たな一歩を後押しできる存在になれたら嬉しいです。
──転職のご支援で、重視していることを教えてください。
一番大切にしているのは、その方が何を大事にされているのか、まだご自身でも言語化できていない部分まで丁寧に汲み取ることです。転職を考える理由や希望条件だけでなく、その背景にある価値観や、これからどのような人生を歩んでいきたいのかまで理解したいと思っています。
また、これまでどのようなことに力を注ぎ、何を考え、どのような工夫を重ねてこられたのかも、できる限り深く伺うようにしています。職務経歴書に書かれている情報だけでは、その方の本当の強みや魅力はなかなか見えてこないからです。
そうした対話を通じて、ご本人も気づいていなかった強みや大切にしている価値観を一緒に見つけ、その方にとって納得感のあるキャリアの選択肢をご提案できるよう心がけています。
出産・子育てを経て、女性が理想の人生を追求できる環境をつくりたい
──プライベートについても教えてください。仕事以外の時間は、どのように過ごすことが多いですか。
最近は子どもたちと過ごす時間が中心ですが、その合間に友人とお茶をしたり、美容や自分磨きの時間を楽しんだりしています。
仕事もプライベートも毎日慌ただしいですが、友人との何気ない会話や、自分のために使うちょっとした時間を大切にしながら、日々を楽しむようにしています。

──趣味はありますか。
実は昔から車の運転が好きで、以前は夜に首都高をドライブするのが趣味でした。好きな音楽を聴きながら、何も考えずに走る時間が良いリフレッシュになっていたんです。最近はなかなか機会がありませんが、今でも車を運転することは好きです!
──ご自身の出産・子育ての経験は、転職支援という仕事にどう生かされていますか。
出産・子育てを経験したことで、時間の大切さや、自分がどのように人生を過ごしていきたいのかを、以前よりも強く意識するようになりました。
仕事も子育ても大切だからこそ、限られた時間を、できるだけ自分が心から納得できることに使いたいと思うようになったんです。
だからこそ、ご相談いただく方にも、ただ日々の仕事に追われるのではなく、自分が本当にやりがいや面白さを感じられる環境で、充実した毎日を送っていただきたいと思っています。せっかくの一度きりの人生なので、仕事にもプライベートにも、ワクワクできる瞬間がたくさんあってほしいですね。
もちろん、何に幸せを感じるかは人それぞれです。そのため、目先の転職条件だけではなく、その方が人生で何を大切にしたいのかまで理解し、心から納得できる選択を一緒に考えていきたいと思っています。

──今後、ストランドパートナーズで実現していきたいことはありますか。
個人的な思いがかなり強くなってしまいますが……女性が、もっと自由に、もっと貪欲に、自分の理想とする人生を追求できる環境をつくっていきたいです。
仕事で成果を出したい、経済的に自立したい、子どもとの時間も大切にしたい、自分自身の楽しみも諦めたくない。私自身、実現したいことがたくさんありますし、そのどれも大切にしたいと思っています。
もちろん、すべてを両立することは簡単ではありません。それでも、何かを選ぶために別の何かを当然のように諦めなければならない、という考え方にはとらわれたくないんです。
だからこそ、まずは自分自身が試行錯誤しながら、その可能性を広げていきたいと思っています。そして、そんな姿を見た誰かが「自分ももっと自由に選んでいいんだ」と感じられるような存在になれたら嬉しいです。
ストランドパートナーズでも、女性が経済的な自立と自分らしい生き方を両立し、それぞれの理想を追求できる環境づくりに挑戦していきます。
これからの人生にワクワクできるような選択を一緒に見つけていきたい
──最後に、この記事を読んでいる方へメッセージをお願いします。
キャリアにはさまざまな選択肢がありますが、ご自身ではまだ気づいていない可能性も、きっとたくさんあると思います。
私自身、これまで新しい環境に飛び込むことで、想像していなかった経験や出会いに恵まれ、人生の選択肢が大きく広がってきました。だからこそ、少しでも興味があることには、最初から「自分には難しい」と決めつけず、ぜひ一度その可能性を探ってみていただきたいです。
もちろん、転職することだけが正解ではありません。大切なのは、ご自身がどんな人生を送りたいのかを考え、納得できる選択をすることだと思っています。
キャリアについて考え始めたばかりの方も、今の環境で迷っている方も、ぜひ一度お話しできたら嬉しいです。皆さまがこれからの人生にワクワクできるような選択を、一緒に見つけていけたらと思っています。
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