慶應義塾大学卒業後、アクセンチュア戦略部門、リクルートを経てSTRAND PARTNERSを創業。コンサルファーム・PEファンド・大手事業会社への転職支援を手がける。
プロフィール詳細 ›
米国ビジネススクール卒業後、PwCニューヨークオフィス、アクセンチュア戦略部門を経て参画。グローバル視点でのコンサル・外資系企業への転職支援を担当。
プロフィール詳細 ›コンサル経験者の職務経歴書は、案件名を並べるのではなく、プロジェクトごとに「どんな論点を、どの役割で、どんな成果に導いたか」を示すのが基本です。クライアント名は守秘義務のため「業界+規模」で匿名化します。成果を無理に数字で飾る必要はなく、どんな仮説を立て、どう試行錯誤して前に進めたかを書くほうが評価されます。さらに、転職先(他ファーム・事業会社・投資ファンドなど)によって、強調すべき経験を書き分けることが通過率を大きく左右します。
「数字は立派なのに、この人が何をしたのかが見えない」
これまで数百人以上のコンサル経験者の職務経歴書を添削してきた伊藤(監修者)が、いちばん多く見てきたのがこのパターンだといいます。
「“コスト20%削減”“売上15%向上”と数字はきれいに並んでいるのに、読み終わっても本人の顔が浮かばない。コンサルは営業ではないので、プロジェクトの成果はチーム全体のもので、個人の数字で語る仕事ではありません。面接官もそこは分かっています。だから無理に定量化しなくていいんです。それより、最初にどんな仮説を置いて、どこで外れて、どう立て直したか。その試行錯誤が書いてある経歴書のほうが、面接でも話が深まって、結果的に通りやすいですね」
未経験者の職務経歴書との違い
| コンサル経験者 | コンサル未経験者 | |
|---|---|---|
| 構成の単位 | プロジェクト単位 | 所属部署・担当業務単位 |
| 見られる点 | 役割の大きさ、論点設定・成果、マネジメント経験 | 実績を「コンサルの言葉」に翻訳できているか |
| 注意点 | 守秘義務に配慮した匿名化、案件の取捨選択 | 業務の羅列にしない |
コンサル未経験の方が応募する場合の書き方は職務経歴書の書き方で解説しています。
基本の構成
- 職務要約(3〜5行):在籍ファーム・役職・得意領域・代表的な成果を一段落で
- プロジェクト経歴:代表的な案件を新しい順に4〜8件。1件あたり5〜8行
- スキル・専門領域:業界知見、テーマ(戦略・業務・IT等)、ツール、語学
- 自己PR:転職先で再現できる強みを2〜3点
全体はA4で2〜4枚が目安です。案件数が多い場合は、応募先に関係の深い案件を詳しく書き、それ以外は一覧表にまとめます。
プロジェクト経歴の書き方(テンプレートと例文)
1件ごとに、次の6項目をそろえると読みやすくなります。
| 項目 | 書き方 |
|---|---|
| 期間 | 2024年4月〜2024年9月(6か月) |
| クライアント | 業界+規模で匿名化(例:大手消費財メーカー/売上高数千億円規模) |
| テーマ | プロジェクトの目的を1行で |
| 役割・体制 | あなたの役職と担当、チームの人数 |
| 担当内容 | 自分が設定した論点、行った分析・打ち手 |
| 成果 | クライアント側で何が決まり、何が変わったか(数字は無理に入れなくてよい) |
期間:2024年4月〜9月/クライアント:大手消費財メーカー(売上高数千億円規模)
テーマ:既存ブランドの成長戦略と事業ポートフォリオの見直し
役割:コンサルタント(4名体制)。市場・顧客分析のモジュールを担当
担当内容:購買データの分析から「若年層の離反」が主因と特定し、ブランド別の投資配分案を立案
成果:経営会議で投資配分の見直しが決定。翌年度の事業計画に反映
期間:2023年10月〜2025年3月/クライアント:大手金融機関
テーマ:基幹システム刷新に伴う業務改革とPMO
役割:シニアコンサルタント(12名体制のうち業務チーム4名をリード)
担当内容:業務部門と要件の優先順位を合意する判断基準を設計し、変更要求の管理プロセスを導入
成果:要件変更による手戻りを抑え、計画どおりの時期に本番稼働
期間:2024年6月〜2025年3月/クライアント:中央省庁
テーマ:地域産業の振興策に関する調査・政策提言
役割:主担当研究員(3名体制)
担当内容:自治体・企業へのヒアリング30件の設計と実施、海外事例の比較分析
成果:報告書の提言内容が翌年度の施策検討に活用
※例文は書き方を示すための架空の内容です。数値や件数は、ご自身の実績の事実どおりに記載してください。
守秘義務を守るための匿名化ルール
- クライアント名は書かない:「大手自動車メーカー」「売上高1兆円規模の小売業」のように業界と規模で表す
- 数字を書く場合は比率や方向性で:具体的な金額より「コストを2割削減」「計画どおり稼働」のように表す
- 社内の機密情報は書かない:ファーム独自の方法論の詳細、提案単価などは記載しない
面接で詳しく聞かれた場合も、同じ粒度で説明できるように準備しておきましょう。守秘義務への配慮ができていること自体が、プロフェッショナルとしての評価につながります。
転職先別の書き分け
| 転職先 | 強調する経験 | 書き方のポイント |
|---|---|---|
| 他のコンサルファーム | 役職の実績、担当テーマの専門性、案件獲得への関与 | 同格〜1つ上の役職に見合う実績を前面に |
| 事業会社(経営企画・事業責任者) | 実行まで関わった経験、社内調整、数字への責任 | 「提案した」より「動かした」経験を中心に |
| PEファンド・投資会社 | デューデリジェンス、企業価値向上の施策、財務分析 | 投資判断や投資後の価値向上に関わった経験を具体的に |
| スタートアップ | 立ち上げ・新規事業、少人数での推進 | 自分で手を動かした範囲の広さを示す |
コンサル経験者のその後のキャリアはポストコンサルのキャリアパスで詳しく解説しています。
役職ごとのアピールポイント
- アナリスト:分析の質とスピード、担当パートで自分が見つけた示唆
- コンサルタント:担当領域を一人で完結させた経験、クライアントへの説明・合意形成
- シニアコンサルタント:複数領域のとりまとめ、若手の指導、論点設定
- マネージャー以上:プロジェクトの品質・予算・体制の責任、案件獲得、クライアントとの長期的な関係構築
役職の段階と役割はコンサルタントとはの役職一覧で整理しています。
テンプレートをダウンロードする
職務経歴書の雛形(Word形式・記入例つき)を無料で配布しています。プロジェクト経歴の欄に、本記事の6項目をそのまま当てはめて使ってください。
コンサル経験者の職務経歴書に関するよくある質問
プロジェクトの数が多い場合、すべて書くべきですか?
すべてを詳しく書く必要はありません。応募先に関係の深い案件を4〜8件選んで詳しく書き、それ以外は「期間・業界・テーマ・役割」だけの一覧表にまとめると、読みやすさと網羅性を両立できます。
守秘義務があってクライアント名を書けません。どう書けばよいですか?
業界と規模で表すのが一般的です(例:大手自動車メーカー、売上高数千億円規模の小売業)。採用側もコンサル経験者の守秘義務を理解しているため、匿名化していることで不利になることはありません。
英文のレジュメ(CV)は必要ですか?
外資系ファームや外資系企業、海外拠点のあるポジションでは、英文レジュメの提出を求められることがあります。日本語の職務経歴書と内容をそろえ、1〜2枚に要点をまとめたものを用意しておくと安心です。
在籍期間が短い場合は不利になりますか?
短期間でも、担った役割と成果を具体的に示せれば評価されます。転職理由は前向きな目的として一貫して説明できるよう準備しておきましょう。
職務経歴書は何枚くらいが適切ですか?
A4で2〜4枚が目安です。職務要約で全体像が伝わるようにし、詳細はプロジェクト経歴で補う構成にすると、読み手が短時間で判断できます。
あなたの職務経歴書、コンサル業界を知るアドバイザーが添削します
在籍ファーム・役職・志望先をうかがい、書き方と応募先の選び方を個別にアドバイスします。 入力は30秒。費用は一切かからず、こちらから電話をかけることはありません。