SUPERVISED BY — 監修者
辰本 明日加
監修者
辰本 明日加Asuka Tatsumoto
STRAND PARTNERS 代表取締役

慶應義塾大学卒業後、アクセンチュア戦略部門、リクルートを経てSTRAND PARTNERSを創業。コンサルファーム・PEファンド・大手事業会社への転職支援を手がける。

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高辻 渚
監修者
高辻 渚Nagisa Takatsuji
STRAND PARTNERS

米国ビジネススクール卒業後、PwCニューヨークオフィス、アクセンチュア戦略部門を経て参画。グローバル視点でのコンサル・外資系企業への転職支援を担当。

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この記事でわかること

  • 三菱UFJリサーチ&コンサルティング(MURC)の企業概要と、MUFGグループのシンクタンクとしての事業構造
  • 役職別年収の目安(当社推定)
  • 中途採用の選考フロー(書類→Webテスト→面接2〜3回)と各ステップの通過ポイント
  • 面接の頻出質問と、志望領域別の選考対策の進め方
  • 転職難易度と、内定する人に共通する条件

三菱UFJリサーチ&コンサルティング(MURC)とはどんな会社か

三菱UFJリサーチ&コンサルティング(MURC)は、2006年1月にUFJ総合研究所・ダイヤモンドビジネスコンサルティング・東京リサーチインターナショナルの3社合併により発足した、MUFGグループのシンクタンク・コンサルティングファームです。従業員は約1,400名(2025年4月・兼務出向者含む)。野村総合研究所(NRI)・三菱総合研究所・日本総合研究所と並び、いわゆる「4大シンクタンク」の一角に数えられます。

MURCの事業は、マクロ経済・政策の調査研究、官公庁向けの政策研究・受託調査、民間企業向けコンサルティング(戦略・組織人事・事業承継など)、そして会員制の経営情報サービスという複数の柱で構成されています。特筆すべきは、MUFGの顧客基盤——すなわち銀行の取引先——を通じた案件の厚みです。メガバンクグループの一員として全国の企業との接点を持ち、大企業だけでなく中堅・中小企業の経営支援にも強みを発揮している点は、外資系ファームや独立系シンクタンクにはないMURC固有の個性です。

会社名三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社(MURC)
発足2006年1月。UFJ総合研究所・ダイヤモンドビジネスコンサルティング・東京リサーチインターナショナルの3社合併により発足
グループMUFG(三菱UFJフィナンシャル・グループ)のシンクタンク・コンサルファーム
規模従業員約1,400名(2025年4月・兼務出向者含む)
事業領域調査研究(マクロ経済・政策)/官公庁向け政策研究・受託調査/民間企業向けコンサルティング(戦略・組織人事・事業承継など)/会員制の経営情報サービス
分類シンクタンク系ファーム(日系・4大シンクタンクの一角)

転職を考えるうえで押さえておきたいのは、MURCが「研究員」と「コンサルタント」の両方の顔を持つ組織だという点です。マクロ経済や政策を扱う調査研究・政策研究の系統と、企業の経営課題を解決するコンサルティングの系統が同じ組織に同居し、部門別採用でそれぞれ異なる専門人材を迎え入れています。自分がどちらの系統で、どの領域の専門性を武器に戦うのか——この見極めがMURC転職の出発点です。

MURCの3つの特徴

  • MUFGの顧客基盤による案件の安定性:銀行の取引先を通じた案件が厚く、金融機関系ならではの安定した経営基盤を持ちます。案件獲得を個人の営業力に依存する度合いが低く、専門性を磨くことに集中しやすい環境は、腰を据えてキャリアを築きたい方に適しています。
  • 政策研究と民間コンサルの両輪:官公庁向けの政策研究・受託調査と、民間企業向けコンサルティングの両方を手がけています。民間側では戦略・組織人事に加え、中堅・中小企業支援や事業承継に強みを持つ点が独特で、「日本企業の大多数を占める中堅企業の経営に深く関わる」というやりがいは、大企業案件中心のファームでは得がたいものです。
  • ワークライフバランスと長期在籍カルチャー:外資系ファームの「アップ・オア・アウト」とは対照的に、長期在籍を前提としたカルチャーが根づいているとされます。ワークライフバランスを保ちながら専門性を深めたい方、ライフイベントと両立しながらコンサル・研究のキャリアを続けたい方にとって、業界内でも貴重な選択肢です。

MURCの年収【役職別】

MURCの報酬水準は、日系シンクタンクとして安定的なレンジに収まります。外資系ファームのような高い上振れはない一方、ワークライフバランスや雇用の安定性を含めた「働き方込みの総合的な待遇」で評価すべき水準です。役職別の一般レンジ(当社推定)は以下のとおりです。

役職年収目安※
コンサルタント/研究員550〜800万円
シニアコンサルタント・主任研究員800〜1,050万円
マネージャー・主席研究員1,050〜1,350万円
上位職1,350万円〜

※当社推定の一般レンジ(あくまで目安)。部門・職種・評価により個人差がある。業界全体の役職別年収はコンサルタントの年収を参照。

年収の観点で注意したいのは、コンサルタント系と研究員系で役職の呼称・キャリアの積み上がり方が異なる点です。入社時にどの役職・グレードでオファーされるかがその後の年収カーブを左右するため、これまでの実務経験・専門性がどのグレードに相当するのか、オファー面談で提示根拠と昇格の目安を必ず確認しておきましょう。

求める人物像 — 選考で見られる資質

MURCの選考は部門別採用(コンサル/政策研究/調査)で、志望領域の実務・専門性の深掘りが選考の中心です。当社の支援経験を踏まえると、評価される資質は次のように整理できます。

  • 志望領域の実務・専門性:政策研究なら政策・調査関連の実務、組織人事なら人事領域の経験、事業承継なら中堅企業の経営やファイナンスへの理解——志望領域に接続する専門性が最も直接的に評価されます。「何でもやります」ではなく「この領域で貢献できます」と言える人材が求められます。
  • 文章力・レポーティング力:シンクタンクの成果物は報告書・提言書という「文章」です。調査・分析の結果を構造化し、官公庁・企業の意思決定者が読んで動ける文章にまとめる力は、系統を問わず問われる中核スキルです。
  • クライアントと長期的な関係を築く姿勢:MUFGの顧客基盤を背景に、企業・官公庁と息の長い関係の中で仕事を進める組織です。短期の切れ味だけでなく、誠実に信頼を積み上げるスタイルへの適合が見られます。
  • 中堅・中小企業の経営への関心(民間コンサル系):中堅企業支援・事業承継はMURCの強みの一つです。大企業案件志向だけでなく、中堅企業の経営者に伴走する仕事への関心・適性を示せると、志望動機に説得力が生まれます。

中途採用の選考フロー

MURCの中途採用は部門別採用(コンサル/政策研究/調査)が基本で、標準的な選考ステップは以下のとおりです(内容・回数は目安であり、部門・時期により異なります)。募集はポジションごとに行われるため、自分の専門性に合う募集領域を見極めてから応募することが重要です。

書類選考(履歴書・職務経歴書)

志望領域との適合性が最初に見られます。政策研究なら調査・レポーティングの実績、コンサル系なら担当業界・テーマでの実務経験と成果を、具体的な役割・アウトプットがわかる形で記載します。書き方の基本は職務経歴書の書き方を参照してください。

Webテスト

言語・非言語などの適性検査が課されるのが一般的です。難易度自体は標準的ですが、ここで足をすくわれると面接に進めません。形式に慣れる事前演習で確実に通過しましょう。

面接2〜3回(目安)

現場の研究員・コンサルタント、管理職クラスとの面接が続きます。志望領域の実務・専門性の深掘りが中心で、「なぜMURCか」「なぜこの領域か」に加え、これまでの調査・分析・提言の経験を具体的に問われます。文章力・レポーティング力を確認される場合もあります。

オファー面談・条件確認

最終面接通過後、処遇・入社時期の確認を経てオファーとなります。役職・グレードの提示根拠、昇格の目安、配属領域の業務内容は、この段階で必ず確認し、入社後のミスマッチを防ぎましょう。

面接の特徴と頻出質問

MURCの面接は、志望領域の実務・専門性を丁寧に深掘りする堅実なスタイルです。奇抜な質問は少ない一方、専門領域についての具体的な経験と、それをMURCの仕事にどう接続するかの説明を求められます。「4大シンクタンクの中でなぜMURCか」を、MUFGの顧客基盤や中堅企業支援・事業承継といった同社固有の強みと結びつけて語れるかどうかが、志望動機の完成度を分けます。

  • 頻出質問の例
  • なぜMURCを志望するのですか(他の4大シンクタンクではなく)
  • 志望領域(政策・戦略・組織人事等)を選んだ理由を教えてください
  • 専門領域でのこれまでの実務経験を具体的に教えてください
  • 調査・分析の結果を報告書や提言にまとめた経験はありますか
  • 中堅・中小企業の経営支援についてどのような関心がありますか
  • 回答を準備するうえでの視点
  • 「なぜMURCか」は、MUFGの顧客基盤・政策と民間の両輪・中堅企業支援の強みなど同社固有の要素と自分の経験・志向の接続で語る
  • 専門領域の深掘りには、担当した調査・案件の目的、自分の役割、アウトプット、成果を定量・定性の両面で語れるようにしておく

質問はオーソドックスなだけに、準備の深さがそのまま評価差になります。志望動機の設計方法や深掘りへの対応は面接対策|頻出質問と回答例で詳しく解説しています。

選考対策 — 領域別・ステップ別の準備方法

① 志望領域の見極め:コンサル・政策研究・調査のどこで戦うか

MURCは部門別採用のため、応募する領域の選択がそのまま合否を左右します。マクロ経済・政策の調査研究か、官公庁向けの政策研究・受託調査か、民間企業向けコンサルティング(戦略・組織人事・事業承継など)か——自分の実務経験と専門性がどの領域で最も高く評価されるかを冷静に見極めてください。募集ポジションの要件と自分の経歴の重なりを一つひとつ検証する地道な作業が、結果的に最短ルートになります。業界全体の中でのシンクタンク系の位置づけはコンサル業界マップ2026が参考になります。

② 専門性の棚卸しと「語れる実績」の整理

選考の中心は志望領域の実務・専門性の深掘りです。これまで担当した調査・案件・プロジェクトを棚卸しし、「どんな課題に対し、自分は何を担い、どんなアウトプットを出し、どう評価されたか」を一つずつ語れる状態にしておきます。特に、調査結果を報告書・提言書にまとめた経験、経営者や行政の意思決定に影響を与えた経験は、MURCの仕事に直結する実績として丁寧に言語化しておきましょう。

③ 文章力・レポーティング力の証明を用意する

研究員・コンサルタントのいずれの系統でも、文章力・レポーティング力は中核の評価軸です。報告書・企画書・論文など、自分が構成から執筆まで担った成果物の経験を整理し、「どんな問いに対し、何を調べ、どう構造化し、どんな文章に落としたか」をプロセスとして説明できるようにしておきます。日頃から経済・政策のレポートを読み、構成や論の運びを研究しておくことも有効な準備です。

④ 「なぜMURCか」を4大シンクタンクの比較の中で固める

4大シンクタンクはそれぞれ個性が異なります。NRIはシンクタンク×ITの上場大手、三菱総研は研究開発色の強い総研、日本総研はSMFG傘下で政策×民間×ITの3機能連携——その中でMURCは、MUFGの顧客基盤を活かした民間案件の厚みと、中堅企業支援・事業承継の強み、長期在籍カルチャーを持つ、という比較の構図を自分の言葉で描けるようにしておきましょう。比較軸の整理にはコンサルファームの種類と特徴が役立ちます。

転職難易度と「内定する人」の共通点

MURCの転職難易度は、志望領域の専門性次第で大きく変わるのが実態です。従業員約1,400名と4大シンクタンクの中では比較的コンパクトな組織で採用枠も限られるため、専門性が曖昧な応募は通過が難しい(★★★★☆)一方、募集領域に合致する実務経験を持つ方にとっては十分に狙える難易度です。ワークライフバランスの良さから人気が高く、応募者は常に多い一社です(業界の人材動向はデータで見る業界の人材動向参照)。当社の支援経験から、内定に至る方には次の共通点があります。

  • 志望領域と経歴の接続が明確:「この領域で、この経験を、こう活かす」が一文で言える状態まで応募戦略を磨き込んでいる
  • 文章力・レポーティング力の実績を具体的に示せる:報告書・企画書など、構造化された文章のアウトプット経験を成果物ベースで語れる
  • MURC固有の強みへの共感を語れる:MUFGの顧客基盤、中堅企業支援・事業承継、長期在籍カルチャーといった同社の個性と、自分の志向の重なりを説明できる
ポイント:MURCは「安定した経営基盤×専門性を深められる環境×働きやすさ」という組み合わせゆえに人気が集中しますが、評価軸は明確です。志望領域の見極め、専門性の言語化、文章力の証明——この3点を準備してから臨めば、通過率は大きく変わります。逆に、領域を絞らず「シンクタンクで働きたい」という漠然とした動機で受けるのが、最も典型的な不合格パターンです。

よくある質問

三菱UFJリサーチ&コンサルティング(MURC)の転職難易度はどのくらいですか?

部門により異なりますが、総じて簡単ではありません。従業員約1,400名と4大シンクタンクの中では比較的コンパクトな組織で、部門別採用の枠も限られるため、志望領域の実務経験・専門性が明確でない方には狭き門です。一方で、政策研究・組織人事・事業承継など領域ごとの採用が中心のため、該当分野で実績を積んできた方にとっては十分に狙える難易度といえます。

MURCの年収はどのくらいですか?

当社推定の一般レンジは、コンサルタント/研究員で550〜800万円、シニアコンサルタント・主任研究員で800〜1,050万円、マネージャー・主席研究員で1,050〜1,350万円、上位職で1,350万円〜が目安です。あくまで当社推定の目安であり、部門・職種・評価により個人差があります。

他の4大シンクタンク(NRI・三菱総研・日本総研)との違いは何ですか?

MURCはMUFGグループのシンクタンク・コンサルファームで、銀行の取引先を通じた民間案件——特に中堅・中小企業支援や事業承継——に強みを持つ点が個性です。NRIや日本総研がITソリューション機能を併せ持つ大規模組織であるのに対し、MURCは調査研究・政策研究・コンサルティング・会員制経営情報サービスに機能を絞った約1,400名の組織で、ワークライフバランスと長期在籍カルチャーも特徴とされています。

コンサル未経験でもMURCに転職できますか?

可能性はあります。部門別採用のため、コンサル経験そのものよりも志望領域の実務・専門性が評価の中心です。政策関連の調査業務、人事・労務領域の実務、金融機関での法人営業・経営支援の経験など、領域の専門性と文章力・レポーティング力を示せる方であれば、コンサル未経験でも挑戦の余地があります。

未経験からの転職ルートの全体像は未経験からコンサル転職もあわせてご覧ください。

まとめ:領域の見極めと専門性の言語化がMURC転職の核心

  • MURCは2006年1月に3社合併で発足したMUFGグループのシンクタンク・コンサルファーム。従業員約1,400名(2025年4月・兼務出向者含む)で、4大シンクタンクの一角
  • 役職別年収の目安(当社推定)は、コンサルタント/研究員550〜800万円から上位職1,350万円〜
  • 選考は「書類→Webテスト→面接2〜3回」が目安。部門別採用(コンサル/政策研究/調査)で、志望領域の実務・専門性の深掘りと文章力・レポーティング力が問われる
  • 対策の核は、志望領域の見極め・専門性の言語化・文章力の証明の3点

STRAND PARTNERSでは、シンクタンク系・日系ファームの領域選びから、書類・面接対策まで一貫して伴走しています。MURCへの挑戦をお考えの方は、どの領域で戦うべきかの診断からご相談ください。