SUPERVISED BY — 監修者
辰本 明日加
監修者
辰本 明日加Asuka Tatsumoto
STRAND PARTNERS 代表取締役

慶應義塾大学卒業後、アクセンチュア戦略部門、リクルートを経てSTRAND PARTNERSを創業。コンサルファーム・PEファンド・大手事業会社への転職支援を手がける。

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高辻 渚
監修者
高辻 渚Nagisa Takatsuji
STRAND PARTNERS

米国ビジネススクール卒業後、PwCニューヨークオフィス、アクセンチュア戦略部門を経て参画。グローバル視点でのコンサル・外資系企業への転職支援を担当。

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この記事でわかること

  • コーン・フェリー・ジャパンの企業概要と、2019年の3法人統合で生まれた独自ポジション
  • 職務評価のグローバルスタンダード「ヘイシステム」の系譜と強み
  • 役職別の年収目安と、サーチ部門・コンサル部門の報酬構造の違い
  • 中途採用の選考フロー(書類→面接2〜3回・部門別採用)と面接の頻出質問
  • 転職難易度と、内定する人に共通する3つの条件

コーン・フェリーとはどんなファームか

コーン・フェリー(Korn Ferry)は、米ロサンゼルスで創業した世界最大級の組織コンサルティングファームです。ニューヨーク証券取引所(NYSE)に上場し、世界50カ国以上で事業を展開しています。エグゼクティブサーチ(経営層の人材紹介)の名門として知られる一方、組織戦略・報酬・リーダーシップ開発まで手がける総合的な組織コンサルティングファームへと進化してきました。

日本では、2019年8月に日本の3法人(日本コーン・フェリー・インターナショナル、コーン・フェリー・ヘイグループ、フューチャーステップ・ジャパン)を統合して現在の体制となりました。この統合により、エグゼクティブサーチ部門が持つ経営トップ層とのリレーションと、コンサルティング部門が持つ組織・人事の専門性を掛け合わせられることが、統合後の最大の強みとなっています。

事業領域は大きく4つです。第一に、経営層の人材紹介を行うエグゼクティブサーチ。第二に、組織戦略・組織開発のコンサルティング。第三に、報酬・職務評価のコンサルティングで、旧ヘイグループの「ヘイシステム」は職務評価のグローバルスタンダードとして広く知られています。第四に、リーダーシップ開発・アセスメントです。「人材の獲得から評価・報酬・育成まで」を一気通貫で支援できる体制は、他のファームにない特徴です。

会社名コーン・フェリー・ジャパン(Korn Ferry Japan)
グローバル米ロサンゼルス発祥・NYSE上場・世界50カ国以上で展開する世界最大級の組織コンサルティングファーム
日本体制2019年8月に日本の3法人(日本コーン・フェリー・インターナショナル、コーン・フェリー・ヘイグループ、フューチャーステップ・ジャパン)を統合
事業領域エグゼクティブサーチ/組織戦略・組織開発/報酬・職務評価(ヘイシステム)/リーダーシップ開発・アセスメント
役職体系コンサルタント → シニアコンサルタント → プリンシパル・ディレクター(部門により異なる)
分類組織人事系ファーム(外資)

コーン・フェリーの3つの特徴

  • ヘイシステムなど職務評価・報酬のグローバルスタンダードを持つ:旧ヘイグループの系譜を受け継ぐ「ヘイシステム」は、職務の大きさを測定する職務評価手法のグローバルスタンダードです。ジョブ型雇用への移行が進む日本企業にとって、職務評価は制度設計の土台であり、この方法論を体系的に学べる環境は極めて希少です。
  • エグゼクティブサーチ×コンサルの独自ポジション:経営層の採用(サーチ)と組織・人事のコンサルティングを同一ファーム内で提供できるため、「経営人材の獲得・評価・処遇・育成」というアジェンダを一気通貫で扱えます。この掛け合わせは統合後のコーン・フェリーならではの強みです。
  • 経営層と直接向き合う仕事の比重が高い:扱うテーマが経営人材・役員報酬・後継者計画といった経営そのものに関わるため、カウンターパートは経営トップ層が中心です。若いうちから経営層との対話の場数を踏めることは、キャリア形成上の大きな資産になります(ポストコンサルのキャリアパス参照)。

コーン・フェリーの年収【役職別】

コーン・フェリーの年収は、組織人事系コンサルティングファームの一般的なレンジに基づく当社推定で、以下が目安です。

役職年収目安※主な役割
コンサルタント600〜900万円分析・調査・資料作成を含むプロジェクト実務を担当
シニアコンサルタント800〜1,200万円プロジェクトの現場責任者としてクライアントを直接支援
プリンシパル・ディレクター1,200万円〜案件獲得・クライアントリレーション・チーム統括を担う

※組織人事系コンサルの一般的なレンジに基づく当社推定(基本給+ボーナスの目安)。個人評価・部門・入社時期により大きく異なる。業界全体の役職別年収はコンサルタントの年収を参照。

注意すべきは、部門によって報酬構造が異なる点です。とくにエグゼクティブサーチ部門は成果連動の比重が大きく、成約実績によって年収が大きく変動します。安定的な報酬を重視するか、成果に応じたアップサイドを取りにいくかで、応募すべき部門も変わってきます。オファー時には基本給と変動部分の内訳まで確認したうえで交渉することをおすすめします(年収交渉のポイント参照)。

求める人物像 — 選考で見られる4つの資質

コーン・フェリーの中途採用は部門別採用(コンサルティング/サーチ/デジタル等)であり、部門ごとに求める経験は異なりますが、選考全体を通じて次のような資質が見られます。

  • 組織・人事領域の専門性:職務評価・報酬設計・組織開発・リーダーシップ開発などのテーマについて、実務経験または体系的な理解があるか。コンサルティング部門では最重要の評価軸です。
  • 経営層との対話力:カウンターパートは経営トップ層が中心です。相手の格に臆せず、信頼を獲得し、本音を引き出せるコミュニケーション力が問われます。サーチ部門ではとくに重視されます。
  • アセスメント・データへの関心:人材の評価・アセスメントを感覚ではなくデータと方法論で行うのがコーン・フェリーの流儀です。人を見る目を「科学」として磨くことへの関心が評価されます。
  • 人と組織への深い興味:経営人材の登用や後継者計画は、人の人生と企業の命運が交差するテーマです。人と組織に対する誠実な興味と、守秘・倫理観の高さが前提となります。

中途採用の選考フロー

選考は「書類選考→面接2〜3回(目安)」が基本の構成です。部門別採用のため、応募部門によって面接の内容や回数は変わり得ます。各ステップのポイントを順に解説します。

応募部門の選定・書類選考

コンサルティング/サーチ/デジタルなど、自分の経験と志向に合う部門を見極めることが出発点です。職務経歴書では、組織・人事テーマや経営層との折衝経験を「自分の役割と成果」まで具体的に記載します。書き方の基本は職務経歴書の書き方を参照してください。

一次面接(実務メンバー・マネジャークラス)

職務経歴の深掘りが中心です。組織・人事テーマの実務経験がある場合は、課題認識から打ち手・成果までを構造的に語れるかが見られます。サーチ部門では、候補者・クライアント双方との関係構築力を測る質問が中心になります。

二次面接(シニアメンバークラス)

志望動機の解像度が問われます。「なぜコーン・フェリーか」に対して、ヘイシステムの系譜や2019年の3法人統合による「サーチ×コンサル」の独自性まで踏み込んで語れると、企業理解の深さが伝わります。人事アジェンダについてのディスカッションを求められることもあります。

最終面接・オファー面談

部門責任者クラスとの面接で、カルチャーフィットと入社意思が確認されます。オファー段階では、提示役職に加えて基本給と成果連動部分の構成まで確認し、納得のいく条件で合意しましょう。

面接の特徴と頻出質問

コーン・フェリーの面接は、ケース面接よりも経験の深掘りと志望動機の確認が中心です。とくに「なぜコーン・フェリーか」は、同社の成り立ち(ヘイシステムの系譜・3法人統合)への理解とセットで問われるため、企業研究の深さがそのまま評価に直結します。

  • 志望動機に関する頻出質問
  • なぜコーン・フェリーなのですか(ヘイシステムや統合の経緯をどう理解していますか)
  • サーチとコンサルティングの両機能を持つことの価値をどう考えますか
  • 入社後に取り組みたいテーマ・領域は何ですか
  • 経験・専門性に関する頻出質問
  • 組織・人事テーマ(職務評価・報酬・組織開発など)の実務経験を具体的に教えてください
  • 経営層とのコミュニケーションで信頼を獲得した経験はありますか
  • 利害が対立する関係者の合意形成をリードした経験を教えてください
  • 適性・関心を問う質問
  • 人材アセスメントやデータに基づく人材評価に、どのような関心がありますか

回答の型や深掘りへの備え方は面接対策|頻出質問と回答例で詳しく解説しています。エピソードは「状況→自分の判断→行動→相手の反応→成果」まで分解して準備しておきましょう。

選考対策 — 内定確率を上げる4つの準備

① ヘイシステムと統合の経緯を自分の言葉で語れるようにする

「なぜコーン・フェリーか」への回答の質は、同社の成り立ちの理解で決まります。職務評価のグローバルスタンダードであるヘイシステムの系譜、2019年8月の3法人統合、サーチ×コンサルの独自ポジションという3点を押さえ、それが自分のキャリア目標とどう重なるかまで言語化しておきましょう。ファーム全体の中での位置づけはコンサルファームの種類と特徴で整理できます。

② 経験を「組織・人事の専門テーマ」に翻訳する

事業会社の人事・経営企画出身者は、自分の経験を「職務評価・報酬設計・組織開発・リーダーシップ開発」といったコーン・フェリーの事業領域の言葉に翻訳して語ることが有効です。同じ経験でも、専門テーマとの接点が明確になるだけで、面接官の受け取り方は大きく変わります。

③ 経営層との対話経験を棚卸しする

役員への提案、経営会議での報告、トップ層の意思決定を動かした経験など、「目上の相手と対等に議論し、信頼を得た」エピソードを複数用意してください。結果だけでなく、相手の関心をどう読み、どんな順番で信頼を築いたかというプロセスが評価されます。とくにサーチ部門では、この対話力が実務能力そのものとして見られます。

④ 部門ごとの働き方・報酬構造を理解して選ぶ

コンサルティング部門とサーチ部門では、仕事の性質も報酬構造も大きく異なります。プロジェクト型で専門性を深めたいのか、成果連動でアップサイドを狙いたいのか、自分の志向を整理したうえで応募部門を選ぶことが、入社後のミスマッチ防止にも直結します。迷う場合は、両部門の実情を知るエージェントに相談しながら決めることをおすすめします。

転職難易度と「内定する人」の共通点

難易度は高水準(★★★★☆)です。部門別採用で採用枠が限定的なうえ、組織・人事の専門性、経営層との対話力、アセスメント・データへの関心という明確な評価軸があります。当社の支援経験から、内定に至る方には次の共通点があります。

  • 企業理解が深い:ヘイシステムの系譜と3法人統合の意味を理解し、「なぜコーン・フェリーか」を独自性に基づいて語れる
  • 経験と専門テーマの接点が明確:職務評価・報酬・組織開発・サーチのいずれかの領域と、自分の経験を具体的に接続できている
  • 経営層との対話に実績がある:トップ層と向き合い、信頼を獲得した経験を具体的なエピソードで示せる
ポイント:コーン・フェリーの選考は、企業研究の深さがそのまま合否に直結するタイプの選考です。「組織人事系ファームの一社」としてではなく、「サーチ×コンサル×ヘイシステムの系譜」という固有の文脈で志望動機を組み立てられるかが、他の候補者との最大の差別化ポイントになります。

よくある質問

コーン・フェリーの転職難易度はどのくらいですか?

高い水準です。部門別採用で採用枠が限定的なうえ、組織・人事の専門性や経営層との対話力といった、経験に裏打ちされた資質が求められます。とくにコンサルティング部門では、職務評価・報酬・リーダーシップ開発などのテーマへの理解と実務との接点が重視されるため、応募前の準備の質が合否を大きく左右します。

コーン・フェリーの中途採用の年収はどのくらいですか?

組織人事系コンサルの一般的なレンジに基づく当社推定では、コンサルタントで600〜900万円、シニアコンサルタントで800〜1,200万円、プリンシパル・ディレクターで1,200万円〜が目安です。なお、エグゼクティブサーチ部門は成果連動の比重が大きく、同じ役職でも報酬構造が異なる点に注意が必要です。

マーサーとの違いは何ですか?

どちらも世界最大級の組織・人事系ファームですが、コーン・フェリーはエグゼクティブサーチ(経営層の人材紹介)機能を持つ点が大きな違いです。また、職務評価のグローバルスタンダードである旧ヘイグループの「ヘイシステム」の系譜を受け継いでおり、職務評価・報酬とリーダーシップ開発・アセスメントに強みがあります。

未経験でもコーン・フェリーに転職できますか?

可能性はありますが、門戸は広くありません。部門別採用で専門性が重視されるため、事業会社の人事・経営企画、コンサルティングファーム、人材業界などで関連する経験を積んでいる方が有利です。未経験に近い場合は、組織・人事テーマへの強い関心とアセスメント・データへの学習意欲を具体的に示す必要があります。

マーサーとの比較検討はマーサージャパンへの転職、未経験からの転職の全体像は未経験からコンサル転職もあわせてご覧ください。

まとめ:固有の文脈で志望動機を組み立てる

  • コーン・フェリーは米LA発祥・NYSE上場・世界50カ国以上で展開する世界最大級の組織コンサルティングファーム。日本では2019年8月に3法人を統合
  • ヘイシステム(職務評価のグローバルスタンダード)の系譜と、サーチ×コンサルの掛け合わせが独自の強み
  • 選考は「書類→面接2〜3回(目安)」の部門別採用。組織・人事の専門性、経営層との対話力、アセスメント・データへの関心が評価軸
  • 「なぜコーン・フェリーか」を同社固有の文脈(ヘイシステム・統合・サーチ機能)で語れるかが最大の差別化ポイント

STRAND PARTNERSでは、コンサル業界出身のアドバイザーが、部門選定から職務経歴書の設計、面接での志望動機の組み立てまで伴走しています。コーン・フェリーへの挑戦をお考えの方は、まずご自身の経験がどの部門と接続し得るかの診断からご相談ください。