SUPERVISED BY — 監修者
辰本 明日加
監修者
辰本 明日加Asuka Tatsumoto
STRAND PARTNERS 代表取締役

慶應義塾大学卒業後、アクセンチュア戦略部門、リクルートを経てSTRAND PARTNERSを創業。コンサルファーム・PEファンド・大手事業会社への転職支援を手がける。

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高辻 渚
監修者
高辻 渚Nagisa Takatsuji
STRAND PARTNERS

米国ビジネススクール卒業後、PwCニューヨークオフィス、アクセンチュア戦略部門を経て参画。グローバル視点でのコンサル・外資系企業への転職支援を担当。

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ANSWER — 結論

繁忙期の稼働は事業会社より重くなります。ただし「コンサル=常に激務」という理解は現在の実態と異なります。働き方改革により深夜・休日稼働の管理は各ファームで厳格化されており、稼働の重さはファームの違いより「配属される部門・案件・上司」による差の方が大きいのが実情です。したがって「どのファームか」ではなく「どの部門でどんな案件に入るか」を入社前に確認することが、働き方のミスマッチを避ける最も確実な方法になります。

OUR VIEW — STRAND PARTNERSの見解

「ファームで選ぶと外す。部門と案件で見るべき」

「A社は激務、B社はホワイト」というファーム単位の比較をよく見かけます。

当社のアドバイザーにはアクセンチュア・PwC・EYでの実務経験者が在籍していますが、実務の実感として同じファーム内でも部門が違えば働き方はまったく別物です。総合系の戦略部門と業務部門では、稼働も評価軸も異なります。ファーム単位の評判で判断すると、入社後に「聞いていた話と違う」となりやすい。当社が配属予定領域の実態確認を必ず行うのはこのためです。

「激務」の中身を分解する

ひとくちに激務と言っても、負荷の性質は3つに分かれます。自分にとって何が耐えられて何が耐えられないかを切り分けると、判断しやすくなります。

負荷の種類内容実態
時間の長さ労働時間そのもの働き方改革で管理が厳格化。以前より短くなっている
密度・速度単位時間あたりの要求アウトプット量ここは変わっていない。事業会社との差が最も大きい部分
予測しにくさクライアント都合で予定が変わる案件フェーズによる。提案期・報告直前は読みにくい

「激務がつらい」と感じる理由は人によって異なります。時間の長さより密度と予測しにくさの方が負担になるという声は多く、生活リズムの安定を重視する方はこの点を重く見るべきです。

繁忙期と閑散期の波がある

コンサルの稼働はプロジェクトのフェーズに強く連動します。

  • 立ち上げ期:論点整理・仮説構築で負荷が高い
  • 調査・分析期:比較的落ち着く。作業量は多いが読める
  • 報告直前:最も重い。資料の作り込みで深夜稼働になることも
  • アサイン間(ビーチ):案件と案件の間は稼働が大きく下がる

年間を通じて一定ではなく、山と谷があります。この波を「メリハリ」と捉えられるか、「不安定」と感じるかで評価が分かれます。

ファーム種類別・部門別の傾向

区分稼働の傾向背景
外資戦略系重い少数精鋭でアウトプット要求が高い。ただし報酬も最高水準
総合系 戦略部門やや重い戦略系に準じる
総合系 業務・テクノロジー部門中程度大規模案件を人数で回すため、1人あたりの負荷は分散されやすい
IT・DX系中程度システム導入フェーズは山場があるが計画的
シンクタンク比較的軽い官公庁案件は年度スケジュールが読みやすい
FAS案件依存ディールのクロージング前は非常に重い

※当社の支援実績および業界の一般的傾向に基づく整理です。同じ区分内でもファーム・部門・案件により実態は大きく異なります。

働き方改革後に変わったこと・変わらないこと

変わったこと

  • 勤怠管理が厳格化し、深夜・休日稼働に上長承認が必要なファームが増えた
  • リモート併用が定着し、常駐案件でも移動負荷が下がった
  • 過度な稼働がマネージャーの評価にマイナスに働く仕組みを導入するファームが出てきた

変わっていないこと

  • アウトプットの品質・スピード要求:ここは業界の本質なので変わりません
  • クライアント都合による予定変更
  • 案件・上司による差の大きさ

入社前に稼働実態を確認する方法

求人票と面接だけでは分かりません。稼働実態は「ファーム単位」ではなく「部門・案件単位」で決まるため、確認すべきは配属予定領域の実態です。
  1. 面接で配属予定の部門・案件領域を確認する:「入社した場合、どのような案件にアサインされる可能性が高いですか」は自然な質問です
  2. 逆質問で聞く:「繁忙期はどのような働き方になりますか」「リモートと常駐の比率はどの程度ですか」
  3. エージェント経由で内部情報を取る:同じファームに複数名を支援していれば、部門ごとの実態が蓄積されています

面接で稼働について聞くと印象が悪くなるのではと心配される方がいますが、1〜2次面接では避け、最終面接や内定後のオファー面談で聞くのが無難です。エージェント経由なら選考への影響なく確認できます。