SUPERVISED BY — 監修者
辰本 明日加
監修者
辰本 明日加Asuka Tatsumoto
STRAND PARTNERS 代表取締役

慶應義塾大学卒業後、アクセンチュア戦略部門、リクルートを経てSTRAND PARTNERSを創業。コンサルファーム・PEファンド・大手事業会社への転職支援を手がける。

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高辻 渚
監修者
高辻 渚Nagisa Takatsuji
STRAND PARTNERS

米国ビジネススクール卒業後、PwCニューヨークオフィス、アクセンチュア戦略部門を経て参画。グローバル視点でのコンサル・外資系企業への転職支援を担当。

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この記事でわかること

  • アビームコンサルティングの企業概要と「日本発グローバルファーム」としての立ち位置
  • SAP・ERP領域の強みと、NECとの戦略パートナー関係
  • 役職別の年収目安と、外資系総合ファームとの比較の考え方
  • 部門別採用の仕組みと、中途採用の選考フロー(書類→Webテスト→面接2〜3回)
  • 面接の頻出質問・対策方法と、内定する人に共通する3つの条件

アビームコンサルティングとはどんなファームか

アビームコンサルティングは、1981年に設立された日本発のグローバル総合コンサルティングファームです。2015年からNECの完全子会社となり、戦略パートナーの関係のもとでコンサルティング事業を展開しています。2025年3月期の連結従業員数は8,816名、連結売上高は1,598億円にのぼり、アジアを中心に海外拠点を展開しています。外資系ファームが主導する日本のコンサル市場において、「日本発」でグローバル展開を実現している数少ない大手ファームです(業界の全体像はコンサル業界マップ2026を参照)。

事業面では、戦略立案から業務改革(BPR)、ERP導入、DX支援までを一気通貫で手がけます。特にSAP領域では、SAP認定コンサルタント資格の保有数が国内最多クラスであり、「国内トップクラスのSAPパートナー」として広く知られています。基幹システム刷新と業務改革を一体で進められる体制は、日本企業のDXニーズと強く噛み合っており、同社の中核的な強みとなっています(ITコンサルの最新動向参照)。

会社名アビームコンサルティング株式会社
設立1981年
資本関係2015年からNECの完全子会社(戦略パートナー関係)
規模連結従業員8,816名・連結売上高1,598億円(2025年3月期)
事業領域戦略/業務改革(BPR)/ERP・SAP導入/DX支援(アジアを中心に海外展開)
スタイル「リアルパートナー」を掲げる伴走型コンサルティング
分類日本発の総合系ファーム

アビームコンサルティングの3つの特徴

  • 日本発グローバルとして日本企業に寄り添うスタイル:「リアルパートナー」を掲げ、日本企業の文化や意思決定プロセスを深く理解した上で、現場に入り込んで変革を進める伴走型のスタイルが特徴です。外資系ファームの手法をそのまま持ち込むのではなく、クライアントの実情に合わせて変革を定着させることを重視します。
  • SAP・ERP領域の国内トップクラスの実績:SAP認定コンサルタント資格の保有数は国内最多クラス。基幹システムの導入・刷新を業務改革と一体で進める案件は同社の代名詞であり、この領域でキャリアを築きたい人にとっては国内屈指の環境です。
  • 総合系の中でも働きやすさと定着率に定評:総合系ファームの中でも働きやすさや定着率の高さで知られています。コンサル業界は激務のイメージが強い中で、長期的にキャリアを築きやすい環境を求める転職者から高い支持を集めています。

外資系総合ファームと迷う候補者は少なくありませんが、両者はカルチャーも評価のされ方も異なります。グローバル本社の方法論を軸に動く外資系に対し、アビームは日本企業の意思決定や現場の実情に合わせて変革を設計する側に立ちます。どちらが優れているかではなく、自分がどちらの環境で力を発揮できるかという観点で比較することが重要です(外資系と日系コンサルの違い参照)。

アビームコンサルティングの年収【役職別】

アビームコンサルティングの報酬は、外資系総合ファームと比べるとやや落ち着いた水準ですが、働きやすさとのバランスで評価されています。中途入社の年収は入社時の役職で決まるため、役職別の目安を押さえておきましょう。

役職年収目安※
アナリスト450〜600万円
コンサルタント550〜800万円
シニアコンサルタント800〜1,100万円
マネージャー1,100〜1,400万円
シニアマネージャー以上1,400万円〜

※あくまで一般的な目安。個人評価・入社時期・オファー条件により異なる。業界全体の役職別年収はコンサルタントの年収を参照。

年収だけを比較すれば外資系総合ファームに軍配が上がるケースもありますが、「報酬と働き方のバランス」「長く働ける環境」まで含めて考えると、アビームの条件は十分に競争力があります。転職の目的が短期的な年収最大化なのか、持続可能なキャリア構築なのかを整理した上で比較することをおすすめします。オファー時の交渉については年収交渉のポイントもあわせてご覧ください。

求める人物像 — 選考で見られる資質

アビームコンサルティングの選考では、論理的思考力というコンサルタントの基礎に加えて、同社ならではの観点が重視されます。具体的には次の4点です。

  • ロジックと人柄のバランス:ロジカルシンキングは前提とした上で、人柄・協調性が重視される傾向があります。クライアントに寄り添う「リアルパートナー」のスタイルに合う、誠実で信頼を得られる人物かどうかが見られます。
  • チームで成果を出す力:ERP導入や業務改革の案件は大人数・長期間のプロジェクトが中心です。多様な関係者と協働し、チームとして成果を出した経験が高く評価されます。
  • 応募部門とのフィット:部門別採用のため、応募部門の業務内容と自分の経験・志向の接点を具体的に語れることが重要です。「なぜこの部門か」への解像度が合否を左右します。
  • 変革をやり切る実行力:構想を描くだけでなく、システムと業務を実際に変えて定着させるまでが同社の仕事です。地道な調整や課題解決を粘り強くやり切った経験が評価されます。

中途採用の選考フロー

応募から内定までの標準的な流れは以下の通りです。選考期間の目安は1〜2ヶ月程度です。アビームは部門別採用のため、応募段階での部門選択が選考全体の戦略を決めます(コンサル転職全体の進め方は選考プロセスとスケジュールを参照)。

応募部門の選択・書類選考

戦略・業務改革・SAP/ERP・業界別など、どの部門に応募するかをまず決めます。自分の経験が最も活きる部門を選ぶことが通過率を大きく左右するため、経歴の棚卸しと部門研究をセットで行いましょう。職務経歴書では応募部門との接点を明示することが重要です(職務経歴書の書き方参照)。

Webテスト(玉手箱等)

言語・計数・性格検査を中心としたWebテストが課されます(形式は時期により異なる場合があります)。難易度は標準的ですが、対策不足で足切りされるのは避けたいところです。市販の問題集を1冊繰り返し、時間配分に慣れておきましょう。

面接2〜3回(目安)

応募部門の現場社員〜役員クラスとの面接が2〜3回行われるのが目安です。経歴の深掘り、志望動機(なぜコンサルか・なぜアビームか・なぜこの部門か)、チームでの協働経験の確認が中心です。ロジックの正しさだけでなく、一緒に働きたいと思わせる人柄・コミュニケーションも評価されます。

オファー面談・条件交渉

最終面接通過後、オファー面談で提示役職・年収・入社時期が提示されます。提示役職により年収レンジが変わるため、疑問点はこの場で確認し、必要に応じて交渉します(年収交渉のポイント参照)。

面接の特徴と頻出質問

アビームの面接は、経歴と志望動機を丁寧に確認するオーソドックスなスタイルが中心です。特徴的なのは、「なぜ外資ではなくアビームか」という問いと、応募部門への理解度を確かめる質問が高い頻度で出ることです。頻出質問は以下の通りです。

  • 志望動機系の頻出質問
  • なぜコンサルタントになりたいのですか
  • なぜ外資系ファームではなくアビームなのですか
  • なぜこの部門を志望するのですか。入社後にどんな案件に関わりたいですか
  • 経験・実績系の頻出質問
  • これまでの実務経験を教えてください(SAP・ERP・業務改革等の経験は特に深掘り)
  • チームで困難を乗り越えた経験を教えてください。あなたの役割は何でしたか
  • 利害の異なる関係者をまとめた経験はありますか
  • スタンスを確認する質問
  • クライアントと意見が対立したとき、どう対応しますか
  • コンサルタントとして大切にしたい価値観は何ですか

「なぜ外資ではなくアビームか」は、単なる消去法ではなく、「リアルパートナー」の伴走型スタイル・日本企業への貢献・長期的なキャリア構築といった同社の特徴に引きつけて、自分の言葉で語れるかが評価の分かれ目です。回答の組み立て方は面接対策|頻出質問と回答例を参考にしてください。また、面接は相互理解の場でもあります。志望部門の案件の傾向、プロジェクト体制、入社後の育成やキャリアパスなど、入社後のミスマッチを防ぐための逆質問を準備しておきましょう。部門研究に基づいた具体的な逆質問は、志望度の高さを示す材料にもなります。

選考対策 — 内定確度を上げる4つの準備

① 部門研究:応募部門の選択に最も時間をかける

アビームの選考戦略は部門選択で半分決まります。各部門が扱う案件・求めるスキルを調べ、自分の経験が最も評価される部門を見極めましょう。SIer・IT出身ならSAP/ERP関連部門、事業会社の経理・人事・SCM出身なら対応する業務領域の部門、といった形で経験との接点を作るのが王道です。迷う場合はエージェントに部門ごとの採用状況を確認するのが近道です。

② 志望動機:「なぜ外資ではなくアビームか」に答えを持つ

総合系ファームを併願する候補者が多いからこそ、この問いへの答えの質が差になります。日本発グローバルであること、NECとの戦略パートナー関係、伴走型のスタイル、働きやすさと定着率といった同社の特徴の中から、自分のキャリア観と本音で重なるものを選び、具体的なエピソードで裏づけましょう。

③ 協働経験の棚卸し:「チームで出した成果」を語れるようにする

アビームの面接では、個人の切れ味以上に、チームで成果を出すプロセスが問われます。大人数プロジェクトでの調整経験、立場の異なる関係者の巻き込み、後輩の育成といったエピソードを「状況→自分の働きかけ→変化→結果」の構造で整理しておきましょう。

④ Webテスト対策:玉手箱等の形式に慣れる

Webテストは対策すれば確実にスコアが伸びるステップです。問題集を1冊決めて繰り返し、言語・計数の時間配分を体に入れておきましょう。実力があってもここで落ちれば面接には進めません。未経験からの応募を検討している方は未経験からコンサル転職もあわせてご覧ください。

転職難易度と「内定する人」の共通点

難易度の目安は★★★☆☆(総合系の中では標準的な水準)です。ただし部門別採用のため、人気部門・募集の少ない部門では競争が激しくなり、体感難易度は部門によって変わります。当社の支援経験から、内定に至る方には次の共通点があります。

  • 応募部門との接点が明確:自分の経験・スキルが応募部門の案件でどう活きるかを、具体的な業務レベルで語れる
  • 「なぜアビームか」に本音の答えがある:伴走型スタイルや長期的なキャリア構築など、同社の特徴と自分の価値観の重なりを自分の言葉で語れる
  • チームでの成果を構造的に語れる:協調性を抽象論ではなく、具体的な協働エピソードと成果で示せる
ポイント:アビームの選考は「地頭の一発勝負」ではなく、部門とのフィットと人柄を丁寧に見る選考です。だからこそ、部門研究と経歴の棚卸しという地道な準備がそのまま通過率に直結します。特にSIer・IT・事業会社の業務部門出身者は経験を高く評価されやすく、未経験からのコンサル転職の入り口として有力な選択肢です。

よくある質問

アビームコンサルティングの転職難易度はどのくらいですか?

総合系ファームの中では標準的な水準ですが、部門別採用のため人気部門は競争が激しくなります。ロジカルシンキングに加えて人柄・協調性が重視される傾向があり、応募部門の業務内容と自分の経験の接点をどれだけ具体的に示せるかが合否を分けます。部門選択を含めた戦略的な準備が重要です。

アビームコンサルティングの年収はどのくらいですか?

役職別の目安は、アナリストで450〜600万円、コンサルタントで550〜800万円、シニアコンサルタントで800〜1,100万円、マネージャーで1,100〜1,400万円、シニアマネージャー以上で1,400万円超です(あくまで目安で、評価・入社時期により異なります)。外資系総合ファームと比べるとやや落ち着いた水準ですが、働きやすさとのバランスに定評があります。

NECとの関係はどのようなものですか?

アビームコンサルティングは2015年からNECの完全子会社であり、戦略パートナーの関係にあります。コンサルティングファームとしての運営を保ちながら、NECグループの技術力や顧客基盤と連携できる点が、DX案件を進める上での強みになっています。

未経験でもアビームコンサルティングに転職できますか?

可能です。特にSIer・IT業界出身者はSAP・ERP関連部門との親和性が高く、コンサル未経験でも実務経験を活かして転職しやすいファームです。事業会社出身者も、経理・人事・SCMなどの業務知見を活かせる部門を選ぶことで十分に狙えます。応募部門と自分の経験の接点を明確に示すことが重要です。

まとめ:部門選択と「なぜアビームか」が合否を分ける

  • アビームは1981年設立の日本発グローバル総合ファーム。NECの完全子会社として、戦略からERP・DXまで一気通貫で支援する
  • SAP認定コンサルタント資格の保有数は国内最多クラスで、SAP・ERP領域では国内屈指の環境
  • 年収は外資系総合よりやや落ち着いた水準だが、働きやすさ・定着率とのバランスに定評がある
  • 選考は「書類→Webテスト→面接2〜3回」が目安。部門別採用のため、応募部門の選択が選考戦略の要
  • 面接ではロジックに加えて人柄・協調性を重視。「なぜ外資ではなくアビームか」への本音の答えを用意する

STRAND PARTNERSでは、コンサル業界出身のアドバイザーが、アビームの部門ごとの特徴を踏まえた応募戦略の設計から、書類添削・模擬面接・オファー交渉まで一貫して伴走しています。どの部門が自分の経験に合うか迷っている方も、まずは現在地の整理からお気軽にご相談ください。